耐震等級1で後悔するのはなぜ?等級3との違いと後悔しない家づくりのポイント

耐震等級1で後悔するのはなぜ?等級3との違いと後悔しない家づくりのポイント

家づくりで耐震等級1を検討する際、「地震への備えは十分か」「等級3にしないと後悔するのか」と迷う方も少なくありません。

住まいの安心と予算のバランスを考えるには、耐震等級ごとの違いを理解することが大切です。

そこでこの記事では、耐震等級1で後悔する理由や等級3との違い、後悔しない家づくりのポイントを解説します。

このコラムで分かること

  • 耐震等級1は命を守る基本的な水準ですが、地震後の損傷や修繕まで防ぐものではありません。
  • 等級3は等級1の1.5倍の地震力を想定しており、所定の条件を満たせば地震保険料の50%割引が適用されます。
  • 建築費だけで判断せず、評価書の有無や地盤・構造・積雪への備え、被災後の負担まで確認することが大切です。

耐震等級1で後悔する理由

耐震等級1で後悔する理由

耐震等級1を選ぶこと自体が、必ず後悔につながるわけではありません。

ただし、耐震性能への期待と実際の性能に隔たりがあると、後悔につながる可能性があります。

まずは、等級を選ぶ際に見落としやすい点を確認しましょう。

倒壊を防ぐ性能と、地震後も住み続けられる性能を同じだと思っていた

「建築基準法を満たしていれば、大地震の後もそのまま暮らせる」と考えている方も多いのではないでしょうか。

しかし、耐震等級における非常に大きな地震に対する基準は、損傷を受けても人命が損なわれるような壊れ方をしないことを重視しています。

つまり、住宅の倒壊を防げたとしても、建物の状態によっては補修が必要です。

命を守る備えに加えて、住まいや暮らしへの影響も抑えたい場合は、その希望を設計段階で伝えることが重要となります。

本震だけでなく、繰り返す揺れへの備えも考えておけばよかった

耐震等級1で後悔する理由の1つは、「余震への備えも考えておけばよかった」と感じることです。

耐震等級1は、大地震に対して倒壊・崩壊を防ぐ水準ですが、損傷を受けずに住み続けられることまで保証するものではありません。

最初の揺れで柱や接合部などが損傷すると、その後の強い揺れで被害が拡大する恐れがあります。

実際、2016年の熊本地震では震度7を2回観測し、等級1の住宅と等級3の住宅では被害状況に大きな差が見られました。

「熊本地震における建築物被害の原因 分析を行う委員会」報告書

〈出典〉国土交通省HP>検索欄で「「熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会」報告書のポイント」と検索

耐震等級を検討する際には、建築費だけで判断せず、地震後の修繕費や生活への影響もふまえた判断が欠かせません。

ただし、耐震等級は大地震に耐えられる回数を示すものではないため、等級だけでなく、構造計画や施工品質、損傷を抑える対策も含めて検討しましょう。

建築費だけで比較し、被災後の負担や保険料まで考えていなかった

建築費の安さだけで耐震等級1を選ぶと、被災後の出費や地震保険料の差を見落とし、後悔につながる恐れがあります。

耐震等級1は建築基準法相当の耐震性能ですが、大地震後の被害の程度によっては、修繕費に加えて仮住まいの家賃や引っ越し費用がかかる可能性もゼロではありません。

等級2、等級3に比べると地震力に対する水準は下がるため、被災後の負担が増えるリスクが高くなる点に注意が必要です。

また、地震保険には耐震等級割引が設けられており、等級1であれば10%、等級3が50%の割引となるので、長期的に支払う保険料にも差が生じます。

等級を選ぶ際には、建築時の差額だけでなく、保険料なども含めて比較しましょう。

住み始めてから、耐震性能を高めたいと思った

耐震等級1の家を建てた結果、「入居後に耐震性能を高めたい」と後悔する場合があります。

地震のニュースや実際の揺れをきっかけに、ご家族の安全や住まいの耐震性能への関心が高まることがあるためです。

ただし、すでに完成した住宅の耐震性能を高めるには、建物の状態を調べ、適切な補強方法を検討しなければなりません。

壁や基礎の補強など、工事の内容によっては費用がかさみ、生活への影響が生じます。

住みながら施工できる場合もありますが、工事の負担を避けたい方は、建築前に耐震性能と予算のバランスを十分に検討しておきましょう。

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「予算内で耐震等級3や制震を取り入れられるか」とお悩みの方も、リョーエンホームにお気軽にご相談ください。

ご希望やご予算を伺い、耐震性能とのバランスを考えたプランをご提案します。

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耐震等級1と3の違い|等級1は危険なのか

耐震等級1と3の違い|等級1は危険なのか

耐震等級1という理由だけで、危険な住宅と判断することはできません。

ただし、等級3とは基準となる地震力が異なり、大地震後の無被害や継続居住を保証するものでもないのが事実です。

ちなみに耐震等級とは、住宅性能表示制度で建物の耐震性能を示す指標です。

1〜3の段階があり、等級3がもっとも高い水準とされています。

耐震等級

〈出典〉新築住宅の性能表示制度 かんたんガイド(令和7年12月1日施行版)

ここからは、等級1と等級3では何が異なるのかを確認していきましょう。

耐震等級1は建築基準法水準の耐震性能

耐震等級1は、建築基準法水準の性能を表します。

具体的には、数百年に一度程度発生する地震による力に対して、建物が倒壊・崩壊しない程度の性能が基準となっています。

そのため、「耐震等級がもっとも低い」というだけで、「地震への備えがない住宅」と捉えるのは適切ではありません。

耐震等級1は、地震から命を守るための基本的な水準であるといえます。

耐震等級3は、等級1の1.5倍の地震力を想定した水準

耐震等級1よりも大きな地震力を想定しているのが、耐震等級3です。

構造躯体の倒壊等防止に関する基準では、等級1の1.5倍の地震力が作用しても、建物が倒壊・崩壊しない程度の性能が求められます。

地震から命を守るための基本的な水準である等級1に対し、等級3は想定する地震力をさらに引き上げた水準といえます。

耐震等級3でも、無被害や継続居住を保証するわけではない

等級3は、住宅性能表示制度において最高等級に位置づけられています。

しかし、最高等級だからといって、地震による被害を完全に防げるわけではありません。

倒壊・崩壊のしにくさと、建物に損傷が生じないことは区別して考える必要があります。

「等級3なら何も心配しなくてよい」と考えるのではなく、追加の対策として制震を検討するほか、室内の安全対策も徹底するなど、複数の対策を組み合わせて備えましょう。

 

地震をはじめとする災害に強い家を建てたい方は、こちらの記事もご覧ください。

〈関連ページ〉地震に強い家とは?構造・耐震等級・形状・間取りなど、地震に強い木造住宅の建て方を解説

〈関連ページ〉耐震等級3の家は後悔するのか|「意味ない」と言われる理由や知っておきたいメリットを解説

〈関連ページ〉災害に強い家とは?福井で地震・水害・雪・停電に備える注文住宅のポイント

リョーエンホームの家は、耐震と制震を兼ね備えた「高性能ダンパーK3」を標準搭載し、地震による被害を受けるリスクを軽減しています。

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耐震性能で後悔しないための対策

耐震性能で後悔しないための対策

耐震性能で後悔しないためには、建物の強さだけでなく、土地の状態や間取り、施工品質まで確認することが欠かせません。

ここからは、主な対策を6つご紹介します。

耐震等級3を目標に性能を確認する

地震に強い家を目指すなら、住宅性能表示制度の最高等級である耐震等級3を目標に検討しましょう。

前述した通り、建築基準法で想定する地震力の1.5倍の力に対して、構造躯体が倒壊・崩壊しない程度の性能を持つのが耐震等級3です。

施工会社に相談する際は、等級の説明だけでなく、第三者機関である登録住宅性能評価機関による「住宅性能評価書」を取得できるかも確認しましょう。

設計図書を評価する「設計住宅性能評価書」に加え、施工中・完成時の検査を経て交付される「建設住宅性能評価書」まで取得すると、実際に建てられた住宅についても第三者による性能評価の結果を確認できます。

あわせて、基礎や接合部などの検査体制、施工記録の保存方法についても確認できると安心です。

土地の災害リスクと地盤を調べる

建物の耐震性能を高めるだけでなく、家を支える地盤の状態も確認しましょう。

土地を購入する前に、自治体が公表するハザードマップや液状化予測図で災害リスクを調べ、古い地図で過去の土地利用を確認することも有効です。

ただし、地図の情報だけで個々の敷地の地盤の強さを判断することはできません。

建築前には地盤調査を行い、その結果をふまえた基礎の計画や地盤改良の必要性について、施工会社に説明してもらいましょう。

液状化が懸念される場合は、追加調査や対策の必要性も確認することが大切です。

土地代だけで予算を決めず、地盤改良などが必要になった場合に備えて予備費を見込んでおくと、予算不足による計画変更を避けやすくなります。

耐力壁の配置をふまえて間取りを決める

間取りを決める際は、広さや開放感だけでなく、地震の力に抵抗する構造部材の配置にも目を向けましょう。

木造住宅では、工法に応じて、必要な耐力壁の量や配置のバランスなどを確認することが重要です。

重量鉄骨造では、構造形式に応じて、柱・梁やブレースなどを適切に計画する必要があります。

大きな窓や吹き抜けを設けたい場合も、最初から諦めるのではなく、柱・梁・壁・床・接合部などを含めて構造上の安全性を確保しながら実現できるか、設計者に検討してもらいましょう。

希望する間取りを早い段階で設計者に伝え、どのように耐震性能を確保するのか説明を受けることが大切です。

屋根や設備の重さを設計に反映する

屋根材や外壁材を選ぶときは、見た目や耐久性に加えて、建物の重さへの影響も確認しましょう。

建物が重いほど地震時に作用する力は大きくなるため、屋根などを軽量化することは、構造への負担を抑える方法の1つです。

ただし、重い屋根材を使うだけで耐震性が低いと決まるわけではありません。

重要なのは、実際の仕様や重量に応じて、必要な構造部材や接合部などを検討することです。

太陽光発電設備を設置する場合や、設計途中で屋根材を変更する場合も、重量の変化が構造設計に反映されるか確認し、設備と耐震性能を一体で考えましょう。

制震ダンパーも組み合わせる

地震による建物への負担を減らす方法として、耐震構造に制震ダンパーを組み合わせることも検討しましょう。

制震ダンパーは、地震の揺れによって生じるエネルギーを吸収し、建物の変形や構造部分の損傷を抑えるための装置です。

ただし、制震ダンパーを設置すれば耐震性能の不足をすべて補えるわけではないため、まずは十分な耐震性能を確保することが前提となります。

リョーエンホームでは、耐震等級3を確保しながら、「高性能ダンパーK3」を全棟に標準搭載し、耐震×制震の地震に強い家を実現しています。

耐震と制震の2つの性能を持ち合わせていることで、相乗効果により震度7までの揺れをカバーできる点が特徴です。

リョーエンホームの住宅の性能については、こちらのページもご覧ください。

〈関連ページ〉リョーエンホームの住宅の性能と品質

制震ダンパーについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。

〈関連ページ〉制震構造とは?仕組みやメリット・デメリット、耐震・免震構造との違いやどれを選ぶべきか解説

福井の建設地に応じた積雪荷重を確認する

福井で家を建てるなら、雪が積もった状態で地震が起きることも十分に考慮しましょう。

福井県は福井市を除く全域を多雪区域とし、「多雪区域における積雪の単位重量は、積雪量1センチメートルごとに1平方メートルにつき30ニュートン以上としなければならない。(※)」と定めています。

また、敦賀市全域は1.75m以上、鯖江市全域は2m以上など、地域ごとに異なる垂直積雪量が定められており、この数値と雪の単位荷重、屋根の水平投影面積などを用いて設計上の積雪荷重を算定します。

地域

垂直積雪量

敦賀市

全域:1.75m以上

大野市

旧和泉村以外:3m以上/旧和泉村:3.75m以上

勝山市

全域:3m以上

鯖江市

全域:2m以上

あわら市

海岸線から2km以内:1m以上/旧芦原町のその他の区域:1.5m以上/旧金津町のその他の区域:1.75m以上

越前市

原則:2m以上/旧王子保村・旧坂口村・旧白山村:2.25m以上

坂井市

海岸線から2km以内:1m以上/旧三国町のその他の区域:1.5m以上/旧春江町・旧坂井町:1.75m以上/旧丸岡町:2m以上

吉田郡

旧松岡町:2m以上/旧永平寺町:2.25m以上/旧上志比村:2.5m以上

今立郡

全域:3m以上

南条郡

海岸線から2km以内:1m以上/旧河野村のその他の区域:1.5m以上/旧南条町:2.5m以上/旧今庄町:2.75m以上

丹生郡

海岸線から2km以内:1m以上/旧越前町のその他の区域:1.5m以上/旧朝日町・旧織田町・旧宮崎村:2m以上

〈出典〉ホーム > 組織一覧 >建築基準法施行令第86条に基づく垂直積雪量をもとに一部抜粋で作成

福井市も市独自の規則で市全域を多雪区域に指定しているため、建設地に適用される単位荷重と垂直積雪量を確認しましょう。

建築予定地の指定値を確認し、雪が積もった状態での地震も考慮して構造の安全性を検討することが、地域の条件に合った家づくりにつながります。

※〈引用〉ホーム > くらし・環境 > 住まい・土地 > 建築 > 構造計算における荷重・外力(積雪荷重、風圧力)について

 

リョーエンホームは、福井にてデザイン性・耐震性・断熱性にこだわった注文住宅を提供している工務店です。

実際にご依頼いただいた施主様からは、以下のようなうれしいお声を頂戴しております。

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住み心地もとても良いです!
〈引用〉Googleレビュー

 

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〈関連ページ〉リョーエンホームの商品ラインナップ

耐震等級1に関するよくある質問

耐震等級1に関するよくある質問

最後に、よくある質問にお答えします。

Q1.耐震等級1の家は、大地震で倒壊するのでしょうか?

耐震等級1だからといって、大地震で必ず倒壊するわけではありません。

耐震等級1は建築基準法で求められる耐震性能に相当し、極めてまれに発生する地震に対して、倒壊・崩壊しない程度の性能を示します。

ただし、倒壊を防ぐことと、損傷せずに住み続けられることは別です。

「基準を満たしていれば被害を受けない」と考えず、地震後の修繕や生活への影響もふまえて検討しましょう。

Q2.耐震等級3なら、地震による被害を完全に防げますか?

耐震等級3でも、すべての地震で無被害になることが保証されているわけではありません。

耐震等級3は、等級1で想定する地震力の1.5倍の力に対して、倒壊・崩壊しない程度の性能を示すものです。

「どのような地震でも壊れない」という意味ではなく、等級1よりも高い耐震性能を備えていると理解しましょう。

Q3.「耐震等級3相当」と「耐震等級3」は同じですか?

「耐震等級3相当」という表現だけでは、どの基準や計算方法で性能を確認しているのか、第三者による評価を受けているのかまでは分かりません。

住宅性能評価書の有無に加え、構造計算の内容や、等級を確認できる書類について施工会社に確認しましょう。

Q4.耐震等級1の家を、あとから等級3にできますか?

建物の構造や状態によっては、耐震改修によって耐震性能を高め、等級3の評価を目指せる場合があります。

しかし、性能を高める工事と、等級3を証明する評価・書類の取得は別に確認が必要です。

まずは耐震診断を受け、補強計画、工事費用、利用できる評価制度と必要書類について専門家に相談しましょう。

Q5.耐震等級1と等級3では、地震保険料も変わりますか?

所定の条件を満たす場合、耐震等級1は10%、等級3は50%の耐震等級割引が適用されます。

割引を受けるには、住宅性能評価書など、耐震等級を確認できる資料の提出が必要です。

なお、50%という割引率は割引前の保険料に対するもので、等級1の保険料から半額になるという意味ではありません。

ほかの地震保険の割引制度との重複適用もできないため、契約時に適用条件を確認しましょう。

まとめ

耐震等級1は建築基準法水準の性能を備えていますが、大地震後も住み続けられる保証はありません。

建築費だけでなく、地震保険料の違いや、被災した場合の修繕費・仮住まい費用も含めて判断することが重要です。

後悔を防ぐには、等級3を目標に評価書を確認し、地盤や間取り、屋根・設備の重量、積雪荷重、制震対策も含め、予算と性能を総合的に検討しましょう。

リョーエンホームでは、地震に強い住まいづくりについて、土地探しから設計・資金計画までご相談いただけます。

「土地を探してほしい」「間取りを考えてほしい」など、家づくりに関するお悩みをお気軽にお聞かせください。

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