スケルトン階段とは?後悔しないためのポイントや間取り実例まで解説
スケルトン階段は、踏み板と骨組みだけで構成された階段です。
従来の階段よりも開放的でおしゃれな印象があることから、多くの住宅で取り入れられています。
しかし、「従来の階段とスケルトン階段のどちらにするべきか悩んでいる」「スケルトン階段にして後悔しないか不安」という方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、福井の住宅工務店リョーエンホームが、スケルトン階段のメリット・デメリットや、後悔しないためのポイントを解説します。
施工実例も紹介するので、ぜひ最後までごらんください。
コラムのポイント |
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・スケルトン階段は、開放的な印象を与えたい場合におすすめの階段です。 ・モダンでおしゃれな空間にするために効果的ですが、設置費用が高くなる点や、転落リスクには注意してください。 ・費用面とデザインのバランスを考慮しつつ、納得のいく仕上がりにするためにも、施工実績の豊富な会社に相談しましょう。 |
スケルトン階段とは
スケルトン階段とは、階段の踏み板(段板)とそれを支える骨組みだけで構成され、従来の階段にある蹴込み板(段と段の間にある垂直の板)がない階段のことです。
踏み板と骨組みだけの構造で、階段の下や向こう側が見えるため、「スケルトン階段」や「ストリップ階段」、「シースルー階段」、「オープン階段」と呼ばれています。
開放感とデザイン性の高さが魅力のため、リビングやダイニングなどの開放感を演出したい空間で多く採用されています。
スケルトン階段のメリット
スケルトン階段のメリットは次の通りです。
空間が広く見える
スケルトン階段は、踏み板のみで構成されており、段の間の板も手すり部分の壁もありません。
そのため、視界を遮るものがないことから、空間が広く感じられるのは大きなメリットです。
圧迫感が軽減されて開放感を演出できるので、部屋をより広く見せたい場合には効果的といえます。
採光・通風性が高い
スケルトン階段は、踏み板の間が開かれているため、窓からさす光が遮断されません。
階段の隙間から自然光が通り抜け、空間全体を明るく演出できます。
通風性にも優れているため、上下階を換気しやすく、空気がこもらないのもメリットです。
明るい印象の空間にしたい場合や、快適に過ごせる部屋にするために、スケルトン階段はおすすめの選択肢です。
デザイン性が高くおしゃれ
スケルトン階段は、踏み板と骨組みだけのシンプルな構造のため、モダンで洗練された印象を演出できます。
木材やスチールなど、素材の組み合わせ方もさまざまなバリエーションがあり、空間に合わせてスタイリングが可能です。
インテリア性に優れているため、おしゃれなアクセントを取り入れたい場合におすすめといえます。
間取りの自由度が高い
スケルトン階段は、蹴込み板がないシンプルな構造なので、間取りの自由度が高い点も大きなメリットです。
従来のボックス階段(箱型階段)は壁面を必要とするため、設置場所がどうしても限られてしまいます。
一方でスケルトン階段であれば、壁面がいらず設置箇所を選びません。
素材や形状などもオーダーメイドで設計できるため、こだわりたい部分や個性を反映しやすく、理想の家づくりを叶えられます。
スケルトン階段のデメリット
スケルトン階段にはさまざまなメリットがありますが、次の4点には注意が必要です。
費用が高い
スケルトン階段は、従来のボックス階段と比較すると施工費用が高くなる傾向にあります。
踏み板と骨組みだけで構成されたシンプルな構造のため、安全性を確保するには強度を高める必要があり、工事にかかる費用は自ずと高くなってしまいます。
デザインや素材によっても大きく変動し、リーズナブルなものでも30万円ほど、高価な場合は100万円以上かかる場合も少なくありません。
安全性が劣る
スケルトン階段は、踏み板の間が開いているため、小さなお子さまやペットが落下してしまうリスクがあります。
また、手すりの下にも壁が設けられていないので、横から転落してしまう恐れもゼロではありません。
ご年配の方や、高所恐怖症の方の場合、階段の下が見えることが「怖い」という印象を与えてしまう場合もあります。
スケルトン階段を設置する場合は、安全対策を徹底しておくことをおすすめします。
冷暖房効率が悪くなる
スケルトン階段は踏み板の間が開いているため、通気性に優れています。
空気がこもらないのは大きなメリットである一方で、冷暖房効率が下がりやすい点には注意が必要です。
例えば、冬にリビングで暖房をつけていても、階段から二階へと暖気が逃げてしまい、一階が寒くなる恐れがあります。
断熱対策もあわせて行うことで、快適な室温を保てるよう工夫しなければなりません。
音やニオイが伝わりやすい
スケルトン階段には空気を遮る蹴込み板がないため、リビングでテレビを見ていると二階まで響いてしまう、キッチンのにおいが二階まで広がるなど、音やにおいが伝わりやすい点にも注意が必要です。
生活音やにおいをなるべく遮りたい場合は、防音対策や機密対策を徹底しなければなりません。
スケルトン階段で後悔しないためのポイント
「スケルトン階段にしなければよかった」と思わないためにも、次の3点に注意しましょう。
安全対策をしっかり行う
小さなお子さまやペットがいる場合、スケルトン階段から転落してしまう危険性があります。
リスクをできる限り抑えるためには、階段の隙間にネットを取り付けるほか、階段前にベビーゲートを設置するなど、安全対策を徹底しましょう。
また、段差の高さを小さくし、踏み板のサイズを大きくすることも効果的です。
階段下の活用方法を事前に決めておく
スケルトン階段は、ボックス階段とは異なり壁に囲まれていないため、階段下を収納スペースとするのには向いていない場合があります。
そのため、どのように活用するかあらかじめ計画しておき、スケルトン階段の下がデッドスペースとなるのを防ぎましょう。
ワークスペースにする、テレビ台を設置するなど、前もって用途を決めておくことで空間を無駄なく活用できます。
費用面とデザインのバランスを考慮する
スケルトン階段は一般的なボックス階段よりも設置費用が高くなる傾向にあり、100万円以上かかることもめずらしくありません。
コスト削減を重視しすぎてデザイン性が劣る、安全性や耐久性が下がるといった結果にならないよう、デザイン性と予算のバランスを考慮しつつ、納得できる仕様を選びましょう。
スケルトン階段の間取り実例6選
ここからは、リョーエンホームが実際に手がけたスケルトン階段の施工実例を紹介します。
スケルトン階段を取り入れようかお悩みの方、デザインを参考にしたい方は、ぜひごらんください。
スケルトン階段の間取り実例①
吹き抜け空間に設置されたスケルトン階段の実例です。
一階の大きな掃き出し窓に加え、二階にも複数の窓を設置し、明るい空間へと仕上げました。
スケルトン階段で視界が抜けることで、より広々としたスペースに感じられます。
スケルトン階段の間取り実例②
暖炉のあるぬくもりあふれるリビングに、スケルトン階段を設置した実例です。
和モダンな部屋のスタイルに合わせた色合いで、インテリアとしても機能しています。
階段下にはおしゃれなボールチェアを置くことで、デッドスペースになっていません。
スケルトン階段の間取り実例③
明るいリビングにスケルトン階段を設置した実例です。
階段下とサイドのどちらにもネットを張り、安全対策も徹底しました。
スケルトン階段から窓の外へと視界が抜けることで、空間の圧迫感を大幅に軽減しています。
スケルトン階段の間取り実例④
吹き抜けのあるリビング奥に、スケルトン階段を設置した実例です。
白を基調としたナチュラルな空間に、高窓からの光が差し込み、明るく開放的な空間となりました。
スケルトン階段の間取り実例⑤
黒やグレーなどのモノトーンで統一したリビングに、スケルトン階段を設置した実例です。
空間の色合いに合わせて黒の階段とすることで、おしゃれなインテリアのように機能しています。
スケルトン階段の間取り実例⑥
明るい吹き抜けのあるリビングダイニングに、スケルトン階段を設置した実例です。
視界が抜けることでスペースを広く感じられるほか、吹き抜けと組み合わせてより開放的な空間となりました。
スケルトン階段にすることで、窓からの光も遮られずに部屋を照らします。
まとめ
スケルトン階段は、空間をより広く見せたい場合や、開放感を演出したい場合にとくに効果的です。
「モダンな印象を与えたい」「おしゃれなインテリアのような階段にしたい」と希望される方は、スケルトン階段の設置を検討してみましょう。
色や形状、素材のバリエーションが幅広いため、どのようなスケルトン階段にしようかお悩みの場合は、施工実績の豊富な業者に相談してみてください。