リビングに大きな窓は後悔するのか|失敗を防ぐための対策を施工実例付きで解説
注文住宅を建てる際、リビングのデザインは非常に重要なポイントです。
大きな窓を設置することで、明るく開放的な空間にしたい方も多いのではないでしょうか。
しかし、「大きな窓にしなければよかった」と後悔するケースもゼロではありません。
そこで今回は、リビングに大きな窓を設置して後悔する理由や、対策について解説します。
大きな窓を採用した施工実例も紹介するので、ぜひ参考になさってください。
コラムのポイント |
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・リビングに大きな窓を設置した場合、外部からの視線が気になる、夏は暑く冬は寒いなど、さまざまな理由で後悔するケースがみられます。 ・建物の形状や外構に工夫を施したり、高断熱な窓・サッシの採用など、適切な対策をとることで後悔するリスクを軽減できます。 ・大きな窓を取り入れることで、開放的で明るく、ゆったりとくつろげるリビングにしたい場合は、施工実績の豊富な業者に依頼しましょう。 |
Contents
リビングに大きな窓はいらない・後悔すると言われる理由
「リビングに大きな窓はいらない」「大きな窓を設置すると後悔する」と言われる主な理由は、次の7点です。
人目が気になる
リビングに大きな窓を設置することで、室内の様子が外から見えやすく、人目が気になってしまう場合があります。
とくに注意が必要なケースは、隣家が近い場合や、道路に面した側に窓を設置する場合です。
窓が大きいことで様子が丸見えになり、なかなか落ち着けない恐れがあるので、適切な対策が欠かせません。
防音性が下がる
リビングに大きな窓を設置すると、外から騒音が入りやすく、快適な室内環境を保てない恐れがあります。
窓は壁よりも遮音性が低いため、大きな窓を設置することでその影響はより大きくなってしまいます。
とくに、人通りや交通量が多い場所、線路が近い場所の場合は、暮らしやすさを損なうリスクがあるため注意が必要です。
窓掃除の手間がかかる
リビングに大きな窓を採用した場合、掃除やメンテナンスに多くの負担がかかり、後悔するケースも少なくありません。
窓が大きくなればなるほど、ガラス面積は広くなり、掃除の手間もそれだけ増えてしまうためです。
室内側・外側どちらも掃除しなければならず、ホコリや水垢が残らないように注意が必要なので、予想以上に時間と労力がかかる恐れがあります。
設置する家具が限られる
リビングに大きな窓を採用した場合、壁面が減って家具を置くスペースが限られてしまうため、インテリアの自由度が下がる恐れがあります。
大きな本棚や収納家具、テレビ台などを設置したくても、窓の位置や大きさによっては自由に配置できません。
また、窓際は直射日光が強いので、家具の色あせや劣化のリスクが高く、設置できる家具が限られてしまいます。
夏は暑く冬は寒い
窓は、大きければ大きいほど外気の影響を受けやすく、断熱性能が下がる点に注意しましょう。
暑い夏は直射日光で室温が上がってしまい、寒い冬は窓からの熱放射で室温が下がってしまいます。
室温が変わりやすいと、冷暖房の効率は悪化してしまい、光熱費の高騰につながりかねません。
快適なリビングにするためにも、断熱性能に関しても十分に考慮する必要があります。
防犯面が気になる
リビングに大きな窓を設置した場合、侵入経路として狙われやすく、防犯上の不安が高まる恐れがあります。
とくに、リビングの窓が道路や庭に面している場合、外から直接出入りしやすいため注意が必要です。
窓を大きくしたことで、防犯対策にコストがかかってしまい、後悔するケースも見られます。
災害リスクが高まる
窓のサイズが大きいと、地震や台風などの災害時にガラスが割れるリスクが高まります。
窓のサイズが大きければ大きいほど、飛来物によってガラスが破損しやすいため、十分な対策が欠かせません。
また、窓が大きく壁の面積が少ない場合、耐震性能が下がってしまうので、設計時から十分な対策が求められます。
リビングに大きな窓を設置することによるメリット
リビングに大きな窓を設置する場合、断熱性や防犯面、プライバシーの確保などに注意しなければなりません。
一方で、窓を大きくすることで次のようなメリットがあります。
明るく開放的な空間になる
リビングに大きな窓を設置することで、光をたっぷりと取り込むことができ、明るく心地よい空間を演出可能です。
日中は電気をつけずとも明るいため、電気代の節約にも期待できます。
また、空間が明るくなることによって、実際の広さよりも広く、開放的なイメージも与えられます。
風通しが良くなる
リビングに大きな窓を設置すると、風通しが良くなり、新鮮な空気を効率的に取り込める点もメリットです。
部屋に溜まった湿気を外に逃すことができるので、梅雨から夏にかけての蒸し暑さを軽減でき、カビやダニが発生するリスクも抑えられます。
通気性が優れているため、不快なニオイや汚れた空気が溜まりにくくなり、快適なリビングを実現できます。
庭とリビングの一体感を演出できる
リビングに大きな窓を設置することで、室内と庭の一体感を演出できます。
床との段差がない掃き出し窓を採用した場合、室内と外がシームレスにつながるため、リビングをより広く見せることも可能です。
テラスやデッキなどのアウトドアリビングを設置する場合も、お子さまやペットが遊ぶ様子を窓ごしに見守りやすく、家族団らんの時間を充実させることができます。
リビングに大きな窓を設置して失敗・後悔しないための対策
リビングに大きな窓を設置する場合、次にあげる対策をとることで、後悔するリスクを抑えましょう。
建物の形状や外構を工夫する
建物の形状を工夫し、道路や隣家からの視線を遮ることによって、大きな窓を設置してもプライバシーを保ちましょう。
例えば、コの字型やL字型、ロの字型の家にすることで、周囲からの視線が気になりません。
また、外構に植栽や塀、高尺フェンスなどを設けることによって、視線を遮ることも効果的です。
断熱性能の高い窓にする
大きな窓を設置する場合、熱が出入りしやすい点に注意が必要なため、断熱性能の高い樹脂サッシやトリプルガラスなどの高性能な窓を採用しましょう。
高性能な窓を選ぶことで、夏場には暑い外気の影響を抑え、冬場には暖房の熱を逃しにくくなります。
これにより、冷暖房の効率が良くなり、光熱費の削減にも効果的です。
性能の優れたカーテンをつける
外気の影響をより抑えるためには、断熱性・遮光性に優れたカーテンも欠かせません。
機能性の高いカーテンは、夏場の強い日差しを防ぐためにも、冬場の冷気を防ぐことにも効果的なので、カーテンを選ぶ際には性能にこだわりましょう。
周辺からの音が気になるという場合、断熱性と遮光性に加えて、遮音性も高いカーテンをおすすめします。
家具の配置を考慮して窓の位置を決める
設計段階で家具の配置をシミュレーションすることで、大きな窓と家具の配置バランスを検討しましょう。
インテリアの位置を十分に考慮せずに窓を設置してしまうと、レイアウトがしづらくなってしまう恐れがあります。
棚やソファ、テレビ台などの配置をあらかじめ決めておくことで、「部屋づくりの自由度が低い」と後悔するリスクを軽減可能です。
深い軒を作る
直射日光が入りすぎないように調整するためにも、深い軒を設けることで日差しを遮りましょう。
深い軒を設ければ、夏の強い日差しは遮りつつ、太陽の角度が低い冬の日差しは取り込むことができます。
雨や紫外線の影響も軽減できるので、窓ガラスやサッシの劣化を防ぐことにも効果的です。
2階リビングにする
2階にリビングを設けることで、大きな窓を設置しても外からの視線が届きづらく、プライバシーと開放感を両立できます。
また、1階よりも道路から距離を取ることができるため、騒音による影響も軽減可能です。
2階リビングに大きな窓を設ければ、日当たりが良く、冬場であっても日射を十分に取り込めるのもメリットと言えます。
耐震性能を高める
大きな窓をリビングに取り入れるとなると、柱や壁の数が減ることで、地震の影響を受けやすくなります。
しかし、耐震部材の設置・設計を適切に行うことで、大きな窓を設けながらも、耐震性を確保することは可能です。
施工業者を探す際には、しっかりと構造計算を行い、高い耐震性が担保されているのかを確認しておきましょう。
大きな窓のあるリビングの施工実例
リョーエンホームが手がけた、大きな窓のあるリビングの施工実例を紹介します。
参考にするデザインをお探しの方は、ぜひご活用ください。
大きな窓のあるリビングの施工実例①
縦に長く設計されたLDKの横に、中庭をのぞむ大きな窓を設置した実例です。
窓の外が中庭となっていることで、外からの視線が気にならず、プライベートを確保しながらも開放感を演出しています。
大きな窓を大胆に設置しているため、より広く明るい空間に感じられる点が魅力です。
大きな窓のあるリビングの施工実例②
広々としたリビングに、庭に続く大きな窓を設けた実例です。
天井の高さと相まって、開放的でゆったりとできる空間に仕上がっています。
庭では目隠し効果のあるフェンスや植栽などを活用し、外からの視線もできる限り気にならないように対策されています。
大きな窓のあるリビングの施工実例③
2階リビングに、バルコニーへ続く大きな窓を設置した実例です。
リビングを2階にすることで、大きな窓を設けても視線や騒音があまり気になりません。
広々としたバルコニーにつながっているため、リビングもより広い空間に感じられます。
まとめ
リビングに大きな窓を採用した場合、夏は暑く冬は寒い、外からの視線や騒音が気になるなど、後悔するケースもゼロではありません。
しかし、断熱性能の優れた窓を選んだり、外構に工夫を施すなどして、後悔するリスクを抑えることができます。
適切な設計・デザインにより、開放的かつおしゃれなリビングに仕上げたい方は、これまでの施工実績が豊富な業者に相談してみましょう。