部分二階のおしゃれな外観実例10選|メリット・デメリットや総二階との違いも解説

部分二階の家とは、一階と二階の床面積が異なる二階建てです。
一階と二階とで広さが異なるからこそ、総二階の家では難しい外観デザインや間取りにも対応できるとして、多くの家で取り入れられています。
しかし、部分二階にするべきか、総二階にするべきかお悩みの方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、福井の住宅工務店リョーエンホームが、部分二階とは何か、総二階との違いを紹介するとともに、部分二階のメリット・デメリットを解説します。
部分二階の家の施工実例も紹介するので、ぜひ参考になさってください。
| コラムのポイント |
|---|
| ・部分二階の家は、一階と二階とで床面積が異なり、リビングやダイニング、水回りなどは一階に集約されることがほとんどです。 ・部分二階の家はデザイン・機能ともに優れていますが、建築費用が高くなりやすい点に注意しましょう。 ・理想の部分二階の家を叶えるためには、施工実績の豊富な会社に依頼することが重要です。 |
部分二階とは

部分二階とは、一階よりも二階の面積が小さく設計された二階建て住宅です。
広い一階にはLDKを中心とした生活空間を、二階には子ども部屋や寝室、趣味部屋などを設けるパターンが多く見られます。
昔ながらの部分二階建てはもちろん、近年では平屋風の外観も人気を集めており、「平屋風二階建て」「準平屋」と呼ばれることも少なくありません。
総二階との違い
総二階と部分二階は、どちらも二階建て住宅の構造を表す言葉です。
しかし、一階と二階の床面積に違いがあるか/ないかといった点で大きく異なります。
総二階の場合、一階と二階の床面積はほとんど変わりません。
そのため、外観は直方体や立方体のような形状になることが多く、シンプルなデザインにしたい場合にはおすすめの構造です。
一方で部分二階の場合、一階と二階の床面積が異なり、一階の一部分にしか二階がありません。
二階の方が狭くなるため、凹凸のある外観や、平屋風のデザインになるケースも多く見られます。
部分二階にするメリット

部分二階にすることによって、次のようなメリットがあります。
一階の共有空間を広く確保できる
部分二階の住宅では、二階よりも一階の面積を広く設計するため、リビングやダイニング、キッチンといった家族との共有空間を広々と確保できます。
二階は最小限の部屋数に抑えることで、一階のリビングやダイニングに自然と人が集まり、家族のコミュニケーションが取りやすい家になると期待できます。
共有空間を広々と確保できれば、家族との時間が快適になるだけでなく、ホームパーティや親戚の集まりなどの来客時にも窮屈さを感じさせません。
外観・内部ともにデザインの自由度が高い
部分二階の住宅は、一階と二階で床面積が異なるため、シンプルな直方体型・四角型になる総二階建ての家より、外観に変化や個性を出しやすい点がメリットです。
二階を最小限にして大きな片流れ屋根にすれば、モダンな平屋のようなスタイリッシュな外観にすることもできます。
また、勾配天井を生かした吹き抜け、収納や趣味のスペースに便利なロフト、幅広く活用できるスキップフロアなど、間取りにも変化を加えやすいのも部分二階ならではの特徴です。
ライフスタイルにあわせた、こだわりの空間を形にできます。
生活動線や家事動線を合理的に設計しやすい
部分二階の家では、一階部分が広く設計されるため、リビングやダイニング、水回りなどをまとめて配置でき、生活動線や家事動線を合理的に設計できる点がメリットです。
LDKや洗面所、トイレなどの使用頻度の高い場所を集約できることで、日常生活における移動が最小限となり、無駄な移動時間がかかりません。
また、水回りや洗濯スペース、物干し場への動線も一階に集約すれば、家事効率も上がります。
物干し場を二階に設けないことで、階段の上り下りが不要となり、将来的にも家事がしやすい家となります。
明るく開放的な空間を演出できる
部分二階の家は、一階部分の床面積が二階部分よりも広いことから、明るく開放的な空間演出を得意としています。
例えば、一階と二階との間を吹き抜けにすることで、開放感のあるおしゃれなリビングを演出可能です。
一階に大きな窓を、吹き抜けの上部に高窓や天窓を設置すれば、採光を十分に確保でき、日中は電気をつけずとも過ごせます。
明るく開放感のあるリビングになることで、より広く、ゆったりとくつろげる空間に感じられるのもポイントです。
部分二階にするデメリット

部分二階の家にすることでさまざまなメリットがある一方で、次の4点には注意が必要です。
二階の面積が狭く、部屋数やスペースが制限される
部分二階の住宅は、一階と二階とで床面積が異なり、二階のスペースや部屋数は制限されます。
そのため、二階に広々としたスペースを設けたい場合や、二階の部屋数を増やしたい場合は、部分二階は向いていません。
部屋数が限られるとなると、将来的な家族構成やライフスタイルの変化に対応できない恐れもあるため注意が必要です。
広い土地が必要になる場合がある
部分二階の家では、一階より二階が狭い作りとなっているため、総二階建ての家と同じ延床面積を確保したい場合、一階をより広い空間にしなければなりません。
そのため、建ぺい率による制約も影響し、総二階建てより広い土地が必要になるケースがあります。
設計が複雑になりやすい
部分二階の家では、一階と二階とで形状が異なるため、構造設計や間取りの計画が複雑化する場合があります。
採光や通風、構造のバランス、屋根の形状など検討事項が多いことから、設計期間と費用が増えるケースも少なくありません。
デザイン性だけでなく使いやすさも両立した設計とするためにも、施工業者との打ち合わせが重要です。
建築コストが高くなりやすい
部分二階の家を建てる場合、材料費や工事費などが高くなりやすい点に注意が必要です。
一階と二階とで形状や面積が異なるため、設計が複雑になってしまい、結果として建築費が高くなると考えられます。
また、外壁の凹凸が増えて構造的な補強が必要となるほか、一階が広いことで基礎や屋根の面積が増えることも、建築費増加の要因です。
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比較項目 |
部分二階の家 | 総二階の家 |
| 基礎・屋根 | 一階が広くなる分、面積・コスト増 | 面積が最小限で済みコスト減 |
| 外壁 | 凹凸が多く施工が複雑 | 凹凸が少なく施工が簡単 |
| 耐震性 | シンプルな形で耐震性が高い | 複雑な形で耐震性がやや劣る |
| 設計費用 | 複雑化しやすく割高になる | シンプルで抑えやすい |
| 必要な土地 | 広めの土地が必要 | 小さめで済む |
| 総費用 | 高くなりやすい | 同じ延床面積なら安くなりやすい |
上記の表の通り、総二階の家と比較すると部分二階の家の方がコストが高くなるため注意しましょう。
部分二階のおしゃれな外観実例10選

ここからは、リョーエンホームが手がけた部分二階の家を紹介します。
「おしゃれな外観の家にしたい」とお悩みの方は、ぜひ参考になさってください。
部分二階のおしゃれな外観実例①

シックなグレーの塗り壁に、深い軒が落ち着いた雰囲気を感じさせる部分二階の住宅です。
玄関ドアの木材がアクセントとなっているほか、植栽は和の趣を感じさせています。
部分二階のおしゃれな外観実例②

天然石とガラスでできた外壁が思わず目を引く、部分二階の住宅です。
玄関周り以外はグレーで統一することで、ごちゃごちゃとした印象になるのを回避し、スタイリッシュな外観となっています。
二階部分の窓の配置にも工夫し、通風と採光を十分に確保している点もポイントです。
部分二階のおしゃれな外観実例③

明るくナチュラルな雰囲気が魅力の部分二階の家です。
玄関アプローチのサイドには、一階から出入りできるテラスを設けました。
前方と後方とで大きく異なる家のデザインが、より一層洗練された印象を与えています。
部分二階のおしゃれな外観実例④

洗練されたフォルムが特徴の部分二階の住宅です。
一階にはインナーガレージを設け、二階には広々としたバルコニーも設置しました。
無駄のないシンプルでハイセンスな外観が印象的です。
部分二階のおしゃれな外観実例⑤

爽やかで明るい印象を与える部分二階の家です。
ホワイトの外壁にブラウンのタイルが映え、シンプルだからこそおしゃれな仕上がりとなりました。
外からの視線を遮りながらも、採光を確保できるよう窓の配置にもこだわっています。
部分二階のおしゃれな外観実例⑥

高級感のある外壁が魅力的な部分二階の住宅です。
玄関ポーチの天井は木目天井を採用することで、おしゃれなアクセントを加えました。
黒の玄関ドアは外観を引き締め、メリハリをつけています。
部分二階のおしゃれな外観実例⑦

モダンで洗練された雰囲気の部分二階の住宅です。
黒を基調としながらも無垢材をふんだんに使用し、高級感をプラスしました。
通風や採光を意識した窓の配置もポイントです。
部分二階のおしゃれな外観実例⑧

ホワイトを基調とした欧風スタイルの部分二階の家です。
三角屋根のシルエットや、アーチ状にされた玄関ポーチの壁がかわいらしい印象となりました。
玄関アプローチに敷かれたタイルにもこだわりが詰まっています。
部分二階のおしゃれな外観実例⑨

大きな屋根が印象的な部分二階の住宅です。
白とグレーを基調したシンプルかつ大胆なデザインが、モダンで上質な雰囲気を与えています。
部分二階のおしゃれな外観実例⑩

黒でシックに仕上げられた部分二階の住宅です。
ガレージのシャッターをホワイトにすることで、コントラストがおしゃれな印象になりました。
まとめ
部分二階の家では、総二階建ての家だと難しい外観デザインや間取りも叶えることができます。
しかし、設計が複雑になりやすい、建築コストが高くなる場合があるなど、注意すべき点も少なくありません。
理想を形にした部分二階の家を建てたい方は、施工実績の豊富な工務店に相談してみましょう。

