ハイドアとは|メリット・デメリットや後悔しないためのポイントを解説【施工実例付き】
住まいにハイドアを取り入れると、空間に広がりが出るだけでなく、おしゃれで洗練された印象に仕上がります。
しかし、「ハイドアにしなければよかった」と後悔しないためには、いくつかの点に注意が必要です。
そこで本記事では、ハイドアのメリット・デメリットや、後悔しないためのポイントをわかりやすく解説します。
ハイドアの施工実例も紹介するので、ぜひ参考になさってください。
コラムのポイント |
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・天井まで届く高さのあるハイドアは、開放感を演出するのにぴったりです。 ・開口部が広くなるため、気密性や遮音性には注意する必要があります。 ・一般的なドアより施工精度が求められるため、実績の豊富な業者に依頼することをおすすめします。 |
ハイドアとは
ハイドアとは、一般的なドアと比較して背が高く、天井まで届くドアを指します。
天井とドアの間にある垂れ壁をなくすことによって、天井が高く見える、開放感が出るなど、さまざまな効果があります。
空間に高級感を出したい場合や、モダンでおしゃれな部屋にしたい場合にもおすすめの建具です。
ハイドアのメリット
ハイドアを取り入れることで、次のようなメリットがあります。
開放感がある空間を作れる
ハイドアは、天井まで届くほど大きなデザインのため、空間に開放感が生まれる点がメリットです。
ドアを開いた際、垂れ壁がないことで視線が縦に抜けるため、一般的なサイズのドアよりも広々とした印象を与えることができます。
ドア周りをすっきり開放的に見せたい場合にはとくに効果的です。
スタイリッシュで高級感がある
ハイドアは、デザインがシンプルで無駄がありません。
ドア枠や装飾などがないことから、スタイリッシュで洗練された雰囲気を演出できます。
素材や色の組み合わせによっては、高級感がさらに高まり、ホテルライクな空間に仕上げることも可能です。
部屋全体を明るく見せやすい
ハイドアは天井まで伸びる大きなドアのため、従来のドアよりも光がたっぷりと取り込まれ、部屋全体へと降り注ぐ点がメリットです。
部分的、あるいは全体的にガラスを使用したハイドアであれば、より光を通しやすくなり、自然光だけでも十分明るい部屋となります。
ハイドアで光を十分に取り込むことができれば、日中は照明の使用頻度が減り、光熱費の削減にも効果的です。
家具や家電の搬入がしやすい
ハイドアは、一般的なドアよりも高さがあるため、大型家具を搬入する際にもスムーズです。
冷蔵庫やソファなどの家具家電を搬入する際、角度の調整が難しかったり、ドア枠にぶつけてしまうといったリスクが軽減されるため、引越しや模様替えでのストレスを抑えられます。
収納の出し入れがスムーズ
クローゼットやパントリーなどの収納扉にハイドアを採用すると、物の出し入れがスムーズに行える点もメリットです。
一般的なドアの場合、垂れ壁部分があることで収納スペースが減ってしまいます。
また、大きな物や長尺物は、サイズの都合で収納や出し入れが難しいことも少なくありません。
一方でハイドアであれば、空間を最大限に活用でき、大きな荷物も問題なく収納できます。
通風性・換気性を改善できる
ハイドアには垂れ壁がないため、空気の流れが遮られません。
ドアを開けた際に空気が通りやすくなるので、自然な換気が促され、室内環境を快適に保つことができます。
ハイドアのデメリット
空間に開放感が出る、おしゃれでスタイリッシュな印象になるなど、ハイドアにはさまざまなメリットがあります。
しかし、ハイドアならではのデメリットもあるため、取り入れる際には注意が必要です。
価格が高い
ハイドアは、一般的なサイズのドアよりも大きいため、材料費や製造コストが高くなる傾向にあります。
そのため、従来のドアの販売価格と比較すると、倍以上になることもめずらしくありません。
素材やデザインにこだわったり、特別な仕様を加える場合には、さらにコストは高くなってしまいます。
また、一般的なドア工事よりも精度が求められることから、工事にかかる費用も高くなりがちです。
家全体で多くのハイドアを設置した場合、施工費用が予想以上に膨らんでしまう恐れがあるため注意しましょう。
開閉が重い
ハイドアは、サイズが大きいため重量も増え、開閉する際に重たいと感じる場合があります。
とくに開戸タイプのハイドアの場合、大きさに比例した空気抵抗も加わることで、想像しているより重さを感じるケースも少なくありません。
お子さまやご高齢の方にとっては「重たくて開けづらい/閉めづらい」と負担になる恐れもあるので、ソフトクローズ機能で締め忘れを防いだり、引き戸タイプを採用したりといった工夫が求められます。
音・光・冷気が漏れやすい
ハイドアは、壁や天井との間に隙間が生じやすく、そこから光や音、空気が漏れやすい点に注意しましょう。
高さがあることで採光を確保しやすい点はメリットですが、光だけでなく音や空気も入り、防音性や気密性が低くなってしまう場合があります。
そのため、寝室のような静けさを重視したい場所、トイレのようなプライベートを重視したい場所では、あまり向いていません。
圧迫感を感じることがある
ハイドアは、天井まで伸びる大きさが魅力と言えますが、かえってその点が圧迫感を与える場合もあります。
リビングのような開放的な場ではなく、比較的狭い部屋にハイドアを採用してしまった場合、ドアの存在が強く圧迫感が生じる恐れがあります。
また、空間に対して濃い色合いのハイドアにした場合も、印象が強くなりすぎるケースがあるため注意が必要です。
設置場所は慎重に選定するだけでなく、圧迫感を与えないような色選びを心がけましょう。
引き戸の場合はスペースに注意
引き戸タイプのハイドアを取り入れる場合、開閉時に必要な引き込みスペースのことまで考慮する必要があります。
ハイドアは高さと大きさがあるため、エアコンの設置位置に影響する恐れも少なくありません。
また、コンセントやスイッチの位置も、引き込みスペースと重複しないようにする必要があるので、配置計画は慎重に行いましょう。
ハイドアで後悔しないためのポイント
「ハイドアにしなければよかった」と後悔しないためには、ハイドアならではのデメリットを考慮した上で、十分な対策をとることが重要です。
ここからは、後悔を防ぐために押さえておきたいポイントを紹介します。
インテリア・空間との調和を考慮する
ハイドアは、高さがあることで存在感が強くなりがちなため、部屋のテイストや雰囲気と調和するように工夫する必要があります。
壁や床材、家具などの色味と調和する色のハイドアにしたり、素材感を合わせるなどして、空間の一体感を生みましょう。
空間を引き締めるアイテムとしてハイドアを設置したい場合は、バランスを考慮しつつもアクセントカラーを採用し、ワンランク上のおしゃれなデザインにするのもおすすめです。
重さ・開閉のしやすさに注意する
お子さまやご高齢の方でもスムーズに開閉できるように、ソフトクローズ機能を取り入れたり、軽量素材を採用するなど、設計段階から工夫が必要です。
完成してから「重たくで開け閉めしにくい」と悩むことがないように、業者と十分に確認しながら施工を進めましょう。
音や光の漏れを考慮する
ハイドアは開口部が大きいため、とくに枠なし構造の場合は音や光が漏れやすくなってしまいます。
ハイドアならではの気密性・遮音性の低さをカバーするために、隙間を埋める用のパッキンを採用したり、遮音材を使用するなど、対策をとっておきましょう。
音漏れや光漏れを避けたい場所では、あらかじめ設置を避けておくことも重要です。
施工実績の豊富な業者に依頼する
ハイドアは、一般的なドアよりも施工が難しく、技術が不十分な場合は見た目や機能に問題が生じます。
サイズが大きいことから、隙間や歪みが目立ちやすい傾向にあるため、納得のいく仕上がりにするためにも実績豊富な業者に依頼しましょう。
おしゃれで機能的なハイドアの施工実例
ここからは、リョーエンホームが実際に手がけたハイドアの施工実例を紹介します。
ハイドアを設置しようかお悩みの方は、ぜひ参考になさってください。
ハイドアの施工実例①小上がり和室との間仕切りに
リビング横に設けた小上がりスペースの間仕切りとして、ハイドアを設置した実例です。
ガラス張りの引き戸タイプで、リビングとつながるシームレスな空間を演出しています。
ハイドアの施工実例②空間に調和したシックなデザイン
大人でモダンなリビングへとつながるハイドアは、テイストに調和するデザインに仕上げました。
LDKに採用されている色味と合わせることで、無駄がなくスタイリッシュな印象がより強調されています。
ハイドアの施工実例③シックで洗練された空間に
リビングダイニングにハイドアを設置した実例です。
床材と同じ素材・色味で合わせたデザインにすることで、空間に統一感が生まれ、シックな印象が際立っています。
ハイドアの施工実例④白で統一し広がりのある空間に
キッチン周辺のドアをすべてハイドアにしたほか、色味は白で統一しています。
ハイドアにすることで高さと広さが感じられるほか、キッチン背面のアクセントカラーで空間に奥行きも生まれました。
ハイドアの施工実例⑤シックでゆとりのある空間を演出
グレーや黒で統一されたシックな空間に、ハイドアを複数設置した実例です。
ハイドアの壁面収納がダウンライトに照らされ、ダイニングテーブルの上ではペンダントライトが優しく灯り、高級感のある空間へと仕上がりました。
まとめ
一般的なドアよりも高さのあるハイドアを取り入れることで、空間に広がりや開放感が生まれたり、高級感を演出できるなど、さまざまなメリットがあります。
しかし、その大きさ故に圧迫感が生じたり、ちょっとした隙間や歪みが目立ちやすい恐れがあるため、施工実績の豊富な業者に依頼しましょう。